終焉 00
「だから言っておいたのに」
女は哀切を込めて、横たわる情景を見渡した。
砂礫の合間に散らばるのは、藍石の破片。
殺伐とした空間の中で、にわかに煌めきを帯びる破片は、まだ早い夜の到来を確かに予感させた。
導きに応じて足を繰り出した女は、諦念を抱きながら道とは呼びがたい道を進む。
鮮やかな藍色の玉石は、足取りに踏みしだかれるごとに、女の靴裏で華奢な音を立てて朽ち崩れた。
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